
フィリピン・ミンダナオ島のおすすめ観光地と現在の治安をご紹介!
フィリピンのミンダナオ島はフィリピンで2番目に大きな島として知られていて、2018年現在のフィリピン大統領「ドゥテルテ氏」の出身地でもあります。
日本人にはあまり馴染みがありませんが様々な観光名所があることでも知られていて、海外から多くの観光客が訪れる人気の島となっています。
キリスト教徒が殆どを占めるフィリピンですが、ミンダナオ島には僅かながらイスラム教徒が暮らしており、イスラム国に属する過激派との戦闘もありました。
治安が心配されますが、今現在の治安がどうなっているのか気になりますよね。
今回は、フィリピン・ミンダナオ島の治安と観光地について紹介します。
日本人になじみが薄いミンダナオ島
ミンダナオ島は首都マニラがあるルソン島に次いで2番目に大きな島です。
しかし日本人はルソン島・マニラかセブ・マクタン島くらいしかフィリピンを知らず、ミンダナオ島を訪れたい!という人はとても少ないです。
フィリピンのマニラ・セブ島までの直行便を利用すれば約5時間~6時間程度で到着しますし、LCCといった格安航空会社の航空券が安く出回っているのも人気の理由となっています。
一方ミンダナオ島へはマニラかセブ島の空港を一度経由する必要があって、現地へ行くのに時間と手間、料金が余計にかかってしまうのです。
ミンダナオ島へ行くのであれば少しお金を払ってシンガポールやベトナム、マレーシアといった東南アジアまで行くという選択肢もあります。
しかしミンダナオ島には海外旅行客を魅了して止まない魅力がたくさん溢れていて、韓国や中国といったアジア圏はもちろんアメリカやヨーロッパなどからも旅行者が訪れています。
観光客数は増加傾向
ミンダナオ観光省が発表したデータによると2015年ごろからフィリピン・ミンダナオ島を訪れる観光客数は伸び続け、それに伴って観光客向けのインフラ設備を整えています。
2018年現在も観光客獲得に向けて様々なプロジェクトが展開されていて、ムスリム・ミンダナオ島を観光地とすることを目的とした「Go South、Go Mindanao」プロジェクトを6月から開始しています。
ホテルやレストランをさらに拡充させ、より快適に観光しやすく居心地の良い島を目指しています。
さらにフィリピンの美しい海を守る取り組みも設けられていて、地域社会で持続可能なエコツーリズムを目指しています。
そのような取り組みのおかげで観光客数は伸び続けていて、特に中国・韓国・オーストラリアといったフィリピンに近い国々からリゾートを求めて訪れる観光客が増えています。
近い将来、ハワイのような日本でも人気のリゾートアイランドになるかもしれません。
魅力が詰まったミンダナオ島
フィリピン・ミンダナオ島には様々な魅力が詰まっています。
フィリピンならではの美しい海に真っ白なビーチはもちろん、特徴のある文化が根付いている地域、少し沖合へ行けば有名なダイビングスポットの宝庫です。
一番寒い時期でも気温は25度ととても過ごしやすく、最も暖かい時期でも平均気温が28度と日本の比にならない程涼しい環境です。
いつ訪れても観光がしやすく、いつでもビーチを堪能できるのですから快適な旅行を楽しむには最適と言えます。
自然公園や山登り、川でのラフティング、洞窟探検、滝を楽しむ自然探検ツアーも多く組まれていて、ガイドさんがフィリピンの豊かな自然について詳しく説明をしてくれます。
他にも歴史的建造物やフィリピンの貴重な遺産を収蔵している博物館もそろっています。
そんな魅力あふれるミンダナオ島でおすすめの観光地についていくつかご紹介します。
アポ山
ミンダナオ島・ダバオ市にあるアポ山は標高2954mでミンダナオ島最高峰の山です。
ごりっと盛り上がった迫力ある山は日本の富士山のような圧倒的存在感を感じさせます。
豊かな自然が広がっていて、空まで届きそうな程高い山は登山ルートがありますので登頂するのも可能です。
しかし富士山のように途中まで車で行けるわけではないので登頂までは5日前後の時間を要するので相当な山登り好きでない限りは麓をトレッキングしたり、遠くから眺めるくらいがちょうどいいです。
ダバオ市に宿泊するようでしたら現地のホテルからも眺めることが出来ますので、記念に写真を撮ってみるのもおすすめです。
クロコダイルパーク
ダバオ市の中央にあるクロコダイルパークはでっぷりと太ったワニが多数展示されている動物園です。
一般的な動物園と違い、ワニ革の製品を製造・加工するためのワニ養殖場を公開している形に近いです。
最先端のシステムを導入し、ワニの養殖を行っている姿を間近で見られるだけでなく、爬虫類や猿・クマ・鳥類といった動物も飼育・展示しています。
ワニがメインの動物園ですが、南国らしい動物たちも見ることが出来ますのでミンダナオ島では人気な観光地の一つになっています。
また、獰猛なクロコダイルによる迫力満点のショーも開催されています。
トレーナーとクロコダイルの絆を感じさせるショーも是非ご覧ください。
名称 | クロコダイルパーク |
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所在地 | Gadi Rd, Talomo, Davao City, Davao del Sur, フィリピン(Google map) |
公式サイト | http://crocodilepark.ph/ |
ジャパニーズトンネル
第二次世界大戦時に旧日本軍がフィリピン人捕虜に掘らせたトンネルです。
丘の斜面を利用して掘られており、その全長は約250mにもなります。
真っすぐに伸びた坑道から枝分かれするように伸びていている坑道は戦争時の苦しい環境を連想させます。
トンネル内は展示スペースとなっていて、トンネル内から発掘された軍票や銃などが展示されています。
家族向けのホテルやレストランも併設していて、戦争の遺産に宿泊することも出来るのです。
洞窟内にはどのような経緯でトンネルが掘られたのか、どのように使用されてきたのかなど詳しい説明はなく、現地の人にはちょっとしたお化け屋敷のような感覚になっています。
入場料は大人10ペソ・子供5ペソとなっていますので、近くを訪れた際に訪れてみるのも良いでしょう。
このトンネルについての情報を知りたいのであれば、入り口に居るガイドさんに案内をお願いするのがおすすめです。
名称 | ジャパニーズトンネル |
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所在地 | Pan-Philippine Hwy, Talomo, Davao City, 8000 Davao del Sur, フィリピン(Google map) |
ハミギタン山岳地域野生動物保護区
ミンダナオ島にある自然保護区で、世界遺産に登録されている世界的にも貴重な場所です。
プジャダ半島を南北に走るハミギタン山地は熱帯雨林から低木林まで様々な環境が揃っています。
なぜ世界遺産に登録されているのかと言うと、多種多様な動植物が生息していて、その数は何と1380種にも上ります。
341種は固有種で、フィリピンワシやフィリピンオウムといった珍しい動物たちが暮らしています。
広さはな26,000ヘクタールにも及び、一般の人では立ち入ってみることは難しいです。
フィリピンイーグルセンター
そんな固有種を見たい!という人におすすめなのがフィリピンイーグルセンターです。
フィリピン固有種であるフィリピンイーグルを始めとした様々な鳥類を飼育しています。
保全繁殖や研究も行われていて、観光施設として作られたのではなく、フィリピンの自然を守るために生まれた保全センターを観光客向けにオープンしているのです。
現在は庭園を整備したり、鳥類以外の動物も飼育していますので、動物好きな方は楽しめること間違いなしのスポットとなっています。
アポ山の山岳地帯・マラゴス流域に8.4ヘクタールの土地を有していますので、ジャングルの中にある秘密研究所を訪れたようなワクワク感も楽しめるので非常にオススメです。
名称 | フィリピンイーグルセンター |
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所在地 | ダバオ ダバオデルスル フィリピン Davao City, Davao del Sur(Google map) |
公式サイト | http://www.philippineeaglefoundation.org/ |
ミンダナオ島のおすすめビーチ
フィリピンの観光スポットの定番で外せない場所と言えばリゾート気分を楽しめる美しいビーチですよね。
ミンダナオ島には数多くのビーチがあって、たくさんのリゾートホテルもあります。
大きなミンダナオ島でも特に人気なビーチを見ていきましょう。
ダヒカンビーチ(Dahican Beach)
ダバオから西へ行った場所にあるビーチで、パハダ湾とメイヨー湾に挟まれる岬のメイヨー湾側にあります。
湾でありながらサーフィンに適した波が押し寄せることで有名で、フィリピンのみならず世界からサーファーが訪れる超の付くほどのサーフィンスポットとなっています。
ビーチ自体も美しいことで知られ、サーファーによって愛されるビーチは透き通るようなコバルトブルーの海にパウダーサンドの白浜のコントラストが非常に美しいです。
ダバオから離れた場所にありますが、近くには多くのホテルがありますので波乗りを楽しみたいという方はぜひともダヒカンビーチを訪れてみてください。
自分用のテントまたはハンモックを持参してココナッツの木陰に置くことが出来ますので、時間も忘れて大好きなサーフィンに熱中出来ます。
観光客が訪れる有名なビーチでは味わえないサーフィン体験を心行くまでお楽しみください。
行き方
ダバオ市内からタクシーに乗るのが一番手っ取り早いですが、料金が高くなってしまうのでバスでの移動がおすすめです。
バスであればエコランドターミナルからマティ行きのバスが出ていますので、マティのダウンタウンまで片道250ペソ・約4時間の道のりです。
街へ到着したらビーチへ移動しますが、市内にタクシーはあまり走っていませんので三輪タクシーやジプニーを利用しましょう。
市内からであればダヒカン=ローガン・ロードを真っすぐ通って約20分程でビーチに到着します。
自力で到着するのが不安という方はダヒカンビーチの近くにあるリゾートホテルを予約し、送迎をお願いしましょう。
名称 | ダヒカンビーチ(Dahican Beach) |
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所在地 | フィリピン ダバオオリエンタル マティダヒカン(Google map) |
マブアビーチ(Mabua Beach)
白い砂浜には飽きたという人におすすめしたいのが小さな小石がゴロゴロと転がっているマブアビーチです。
スガリオシティ郊外の海岸沿いにあるビーチで、自然によって風化した小石や砂利が海岸沿いに横たわっています。
地元の人が寮の場所として船を置いている場所でもあって、周辺にはたくさんの小さなボートと掘っ立て小屋が並んでいます。
現地の人の生活を眺められるだけでなく、透明度が高くて岩の隙間にたくさん生息している海洋生物も見ることが出来ます。
波はとっても穏やかなので浅瀬で遊泳するのもおすすめです。
まるで誰も人が来ない大きなプールに入っているような感覚になりますのでかなりの穴場スポットですよ。
行き方
ミンダナオ島の北側に位置しているので島内にあるバンカシ空港からタクシーで北上していくのがおすすめです。
一応スリガオ行きのバスも片道1000ペソで運行していますが、ビーチはスリガオから外れていますので直接行った方が良いでしょう。
近くにこじんまりとしたホテルもありますので、そちらを利用してみてください。
名称 | マブアビーチ(Mabua Beach) |
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所在地 | Lungsod ng Surigao(Google map) |
グマサビーチ(Gumasa Beach)
これぞ南国リゾート!という気分を味わいたい方に一度は訪れていただきたいのはこのグマサビーチです、
ダバオ市から南へアポ山を越えてさらに南下し、都市ヘネラルサントスに面したサランガニ湾の入り口にビーチはあります。
セレベス海へ直接つながっている雄大な海は目の前に邪魔をするものはなく、どこまでも広がる水平線が楽しめます。
上空から見ればターコイズブルーの海に深く色付いたサンゴ礁があり、まるで宝石の原石を覗いているかのような美しさがあります。
細かいパウダーサンドの砂浜は優しく足裏にまとわりついて何とも言えない踏み心地となっています。
ミンダナオ島のボラカイとも呼ばれているビーチは世界的に見てもとても美しく、多くの人がこのビーチを求めて訪れています。
サランガニ湾で開催されるフェスティバルの時には1キロ以上にわたって数千人がビーチを訪れます。
5月だけでなく一年中賑わっていますので、いつ訪れても活気に溢れるビーチを楽しめますよ。
行き方
ヘネラルサントスまでバスで行き、ガンサンの繁華街からKCCモールのバスターミナルまで行きましょう。
そしてグラン停留所で下車をしてタクシーを拾ってビーチに行くのがおすすめです。
ヘネラルサントスから約1時間程で到着します。
移動に時間をかけたくないという方は市内から直接タクシーを拾ったりレンタカーを利用するのがおすすめです。
名称 | グマサビーチ(Gumasa Beach) |
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所在地 | Bayan ng Glan, Sarangani(Google map) |
ダカクビーチ(Dakak Beach)
ダカクビーチは全体がそれぞれのリゾートホテルが所有するプライベートビーチとなっていて、宿泊者のみが無料で利用できるエリアとなっています。
一日の旅行を優雅に過ごせるプランが充実している高級リゾートホテルばかりが軒を連ねていて、豪華なランチやリゾートホテルならではの屋外プールなどが楽しめます。
無料のWi-Fiに極上のリラックス体験ができるスパ、チェックイン・チェックアウト時間まで融通が利く滞在中のあらゆるワガママを通してくれる最高クラスのホテルばかりが並んでいます。
プライベートビーチだからこそ楽しめる静けさに緑豊かなジャングル探検といったアクティビティ、それらの素晴らしい景色を独り占めできます。
もちろんビーチは手入れが行き届いていて、どこを見ても美しい景観が広がっています。
青い空と海が混ざり合う幻想的な景色を心行くまでお楽しみください。
しかしホテル事にサービス内容に違いがあったり、使えるビーチの広さや清掃具合などの詳細は口コミを確認したりするのが一番です。
現在はマラウィ市でイスラム国との戦闘があった影響で海外からの観光客も減少し、とても行きにくい事情を抱えていますが今後治安が回復した後に訪れてみたいですよね。
行き方
各街からDapitan行きのバスに乗車し、自分の行きたいリゾートホテルの最寄りで降りるのが確実なアクセス方法です。
ホテルによっては送迎を行っている場所もあるので、移動に不安を感じる方はホテルに送迎をお願いしましょう。
また、空港からタクシーで訪れても良いですが、約1時間30分ほどの移動となるので料金は少しかかってしまうことを頭に入れておいてください。
ディヴォログ空港が一番近いので、ミンダナオ島を訪れる際はこの空港を利用するのが一番です。
名称 | ダカクビーチ(Dakak Beach) |
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所在地 | dakak, Dipolog City, Zamboanga del Norte, フィリピン(Google map) |
ミンダナオ島の治安について
気になるミンダナオ島の治安についてですが、2018年現在は渡航中止勧告と不要不急の渡航中止となっています。
観光で訪れるのには適していないというのが外務省が行ったミンダナオ島の評価です。
イスラム国によるテロに関連する行為を警戒していて、フィリピン国内でも緊張が高まっている状態です。
渡航中止勧告となっているのは西側を中心としていて、人の集まるビーチ周りは特に規制が厳しいです。
しかし東側のダバオ市付近は比較的落ち着いた治安情勢となっていて、テロリストの殲滅が終了したと宣言された現在は渡航をしても問題ないでしょう。
戒厳令は今も発動中
当初は2017年末までだった戒厳令ですが、2018年末まで延長されて今もなお戒厳令は発動中です。
これは軍による監視が続いていることを指していて、いつどこでテロが起こってもおかしくない状態であるといえます。
ドゥテルテ大統領が事件の収束を宣言してからイスラム過激派による事件は起こっていません。
逆の見方をすれば戒厳令が発動中だから治安が保たれているという事も言えるのです。
渡航するのなら今がチャンスと見るのか、事件が完全に終結するまで渡航はしないと決めるのかは自己判断でお願いします。
戦地となったマラウィ市
イスラム国と戦闘になったのはミンダナオ島の中央から西へ行った所にあるラナオ湖の北側にあるマラウィ市と言う場所です。
約20万人の市民が生活していた場所ですが、この街でイスラム国との戦闘が起こりました。
イスラム国は逃げ遅れた市民を盾にし、軍による空爆や進行を阻止、結果的に市民にも死者が出る悲惨な事件となったのです。
空爆を行った市内はがれきが山積みになっているまさに戦争の跡地。
復興も中々進まず、今なお避難生活を余儀なくされている人が多く居ます。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、フィリピン・ミンダナオ島の治安と観光地について紹介してきました。
ミンダナオ島には多くの美しいビーチにリゾートホテル、自然豊かな環境を生かしたトレッキングツアーや動物園など観光スポットが充実しています。
治安が心配されるミンダナオ島ですが、一部は現在も渡航危険レベルとなっていて立ち入らない方が良い場所となっています。
しかし島は大きく全てが危険というわけではなく、気を付ければ渡航をしても大丈夫なのでぜひミンダナオ島を訪れてみてください。