
フィリピンに移住するときに気になるのは仕事のこと。
ネットを利用した商売などで場所をいとわない人はいいですが、現地で仕事をする予定の人はどうすればいいのかを理解しておく必要があります。
今回はフィリピンでの就労についてご紹介します。
フィリピンで日本人ができる仕事とは?
フィリピンで仕事をするためには主要言語である英語を話せることが前提で、中級以上(日常・ビジネス英語)の英語力が必要不可欠です。
英会話が苦手で、フィリピンで暮らしながら英語を学ぼうと思っている場合はまずフィリピンでの語学留学を経て、フィリピンの暮らしになじんでから移住や求人を申し込むのが無難です。
さらに英語がしゃべれるからといってどんな仕事でもできるわけではなく、当然雇用は現地の人優先となり日本人の求人も一定の制限があります。
その中でも多い仕事は
- • 日系企業の事務職・営業職・技術職
- • 移住サポート
- • 日本語教師
- • 日本料理スタッフ
- • ツアーガイド
といった日本人が必要とされる業種が多くを占めています。
月の給与も業種に応じた給与となるため、フィリピン人の大卒初任給~大卒平均月収である1万ペソ(2万円)程度から日本の平均月収である30万円前後まで大きな幅があります。
仕事探しはどうやるの?
フィリピンで仕事をさがす方法として、まず日系の人材派遣会社や就職あっせん会社に登録しなければなりません。
フィリピンの求人の多くはマニラ近郊であるため、移住先もマニラ周辺を予定しておく必要があります。
移住をして仕事に就くためには、就労ビザや外国人就労許可証(AEP)、外国人登録書を取得する必要がありますが、取得手続きが複雑なため雇用先が準備をしてくれたりすることもありますが、そうでない場合は代理業者や弁護士に依頼して取得する事をおすすめします。
フィリピンで就労ビザを取得するには?
就労ビザは、パスポートの残存期間が滞在予定日数以上ないとその時点で入国できないようになっています。
就労ビザを使って移住しようと考えている場合はしっかりとパスポートを確認しておきましょう。
また現在就労ビザ取得の期間が2~3ヶ月で取得できるようになったため、日本を出発する前にフィリピン大使館に59日間有効の短期滞在ビザを無料で取得しておくと便利です。
取得していない場合は日本のパスポートは30日間以内であればビザが必要ないので、ビザなしで一度入国してから申請を開始する方法もあります。
その場合、30日を過ぎる場合はきちんと観光ビザを延長しなければなりません。
観光ビザは滞在期間や1ヶ月もしくは2ヶ月の更新で延長料金も変わってくるので注意が必要です。
移住をして就労する場合、就労ビザであれば取得後は1年間、2年目からの更新では1年または3年間までの更新ができます。
就労ビザ取得のステップ
- ① 申請用紙(CGAF)を準備する
- ② 事前審査の為必要書類を提出する
- ③ 申請用の手数料を支払う
- ④ 手数料の領収書のコピーを申請窓口に提出する
- ⑤ 面接を受ける
- ⑥ 入国管理局:外国人登録部で外国人登録のための必要書類を提出する。
- ⑦ ACR I-Card用の写真撮影をし、指紋採取をする。
- ⑧ 1~3週間で就労ビザが発行されます。
- ⑨ 移民局のWEBサイトでビザ発行を確認する。
- ⑩ パスポートを提出しビザに内容記入と押印してもらいます。
- ⑪ 数日でパスポートを返却してもらう。
- ⑫ ACR I-Cardを受け取ります。
少し前までは職員への賄賂などを渡さなければ申請が6ヶ月以上かかったりコネがなければ通らないなどの汚職が蔓延している事実がありましたが、2016年からは改正され、申請も早くなりました。
必要書類などが1つでもないともちろん申請ができないため、注意して申請手続きをしましょう。
就労ビザ取得の為の必要書類
- • 一般就労ビザ申請書(CGAF)
- • パスポートのコピー及び本人履歴書
- • 外国人雇用許可書(AEP)のコピー
就労する会社から出してもらう書類
- • 雇用契約書コピー
- • 雇用主の納税証明書
- • 雇用主の会社と本人の共同の申請要請レター
- • 年次財務報告書と会社定款のコピー
- • 公正証書付き雇用主の会社の現地従業員と外国人従業員の数
- • その他その都度要求される追加書類
フィリピンで会社を設立する場合
フィリピンでは外資100%の会社設立も認められるようになりましたが、外資規制は厳しく、自由にビジネスができるというわけではありません。
起業して株式会社を設立する際5人以上の株主が必要で、その半数以上はフィリピン居住者でなければならないという規定があり、独力で起業することは無理であるように制定されています。
信頼のできるフィリピン人と経営を共にしなければなりませんし、日本人株主とフィリピン人株主の所有株の額面を日本人優位にしておかなければ経営の決定権も剥奪される危険も伴うため安易な起業は首を絞める結果になってしまいます。
設立申請や設立代行サービスも多くあり、移住してからの会社設立のための相談にも乗ってくれます。失敗しないためにも信頼できる専門機関を通す事がおすすめです。
まとめ
フィリピンに移住して仕事をするまでには、必要な手続きが多くあります。
南国の国で仕事をしながら生活するためにもしっかりと計画を立て、きちんと手続きを理解しながら進めていくようにしましょう。